2020年01月28日
障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。障害基礎年金と障害厚生年金にはどのような違いがあるのでしょうか。
障害基礎年金と障害厚生年金
障害基礎年金

社労士
障害基礎年金とは初診日に自営業者や学生で、国民年金に加入されていた方が受給できる障害年金です。
障害基礎年金にはどのような特徴がありますか。

アシスタント

社労士
障害基礎年金には、一級と二級の等級があり、日常生活に著しい支障が生じている場合に受給できる年金です。
初診日が20歳前にある場合に受給の対象になるのも障害基礎年金でしたね。

アシスタント

社労士
そうです。初診日が20歳前にある場合には、国民年金保険料の支払い義務がない期間ですが、便宜的に障害基礎年金を受給することができます。
障害厚生年金

社労士
障害厚生年金は、初診日の段階で会社員などで働いていて、厚生年金に加入していた場合に受給できる障害年金です。障害基礎年金が一級と二級の2つの等級に分かれていたのに対し、障害厚生年金は、一級~三級と、さらにその下に障害手当金の制度があります。
障害基礎年金と比べて障害厚生年金には、三級や障害手当金の制度があって手厚く保護されているんですね。

アシスタント

社労士
そうですね。また、障害基礎年金と障害厚生年金に共通する事項として初診日に厚生年金(国民年金)に加入していれば、その後、厚生年金を辞めた場合にも障害厚生年金の受給資格があります。
障害基礎年金と障害厚生年金には、受給金額にも違いがあるのですか。

アシスタント

社労士
障害基礎年金の金額は、1ヶ月約6万9,000円(令和7年度)受給できます。一方障害厚生年金は、等級によって違いがあり、障害厚生年金一級と二級の場合には、障害厚生年金のほかに障害基礎年金も一緒に受給することができます。一方で障害厚生年金三級の場合には、障害基礎年金は受給できず、障害厚生年金のみの受給となります。金額的には最低保障額が1ヶ月5万2,000円程でだいたい5~7万円位の受給額になる場合が多いと思います(厚生年金の加入期間と期間中の給与によって異なります)。
どうして障害厚生年金一級二級の場合には障害厚生年金だけでなく、障害基礎年金も受給できるのですか。

アシスタント

社労士
厚生年金に加入した場合、自動的に国民年金にも加入していることになります。よく1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金と言われるのがその事を表した表現です。このことから、障害厚生年金一級と二級に該当する場合には必然的に障害基礎年金一級と二級にも該当していることになり、障害厚生年金だけでなく、障害基礎年金も受給することができるのです。
障害手当金
障害手当金とは障害厚生年金4級に相当する一時金です。
障害手当金は初診日から5年以内に傷病が治り治った日から5年以内に請求することで受給することが出来ます。
治ったとは症状が固定し今後治療しても症状の改善または悪化の可能性がない場合を言います。
障害手当金の受給額の最低保証額は1,224,000円(昭和31年4月1日以前に生まれた方は1,220,600円)になります。
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カテゴリ:障害年金Q&A